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芸能界は知的財産権の宝庫!芸能事務所・インフルエンサーの知財戦略

芸能界は、知的財産権の宝庫です。

日頃、芸能事務所の方々から知的財産権に関するご相談を受けていますが、改めて考えてみると、芸能ビジネスほど知的財産権が重要な役割を果たす業界は、そう多くありません。

著作権、商標権、意匠権、さらには特許権・実用新案権。

権利の取得だけでなく、第三者による権利侵害への対応、ライセンス契約の締結、各種契約書のチェックなど、知財に関する相談内容は多岐にわたります。

今回は、弁理士として芸能ビジネスにおける知的財産権の重要性について考えてみたいと思います。

芸能事務所にとって知的財産権は重要な経営資源

芸能人が華々しく活躍する一方で、その活動を支える芸能事務所は、さまざまなマネジメント業務を担っています。

芸能人の活動機会を確保するだけでなく、ブランドを育て、商品やサービスを企画し、企業とのタイアップを実現し、ファンとの接点を広げていく。

こうした事業活動の裏側では、知的財産権が重要な役割を果たしています。

例えば、次のようなものです。

  • 芸能人の名前や芸名、グループ名、ブランド名などに関する商標権
  • 楽曲、映像、写真、イラストなどの著作権
  • グッズや商品パッケージなどのデザインに関する意匠権
  • ライブ演出や関連サービスを支える技術に関する特許権
  • 芸能人の肖像や氏名などの利用に関する権利・契約上の利益

これらは、単に法律上保護される対象というだけではありません。

商品化、広告、イベント、配信、ライセンスビジネスなどを展開するうえで、事業の価値を支える重要な資源になり得るのです。

知的財産を適切に管理できるかどうかは、芸能事務所の経営にも関わってきます。

商標権と著作権を混同してはいけない

芸能ビジネスでは、商標権と著作権が特に重要です。

ただし、この二つは保護する対象も、権利が発生する仕組みも異なります。

著作権は、原則として著作物を創作した時点で発生し、登録が権利発生の要件となるものではありません。
一方、商標権は、特許庁への出願・審査を経て登録されることによって発生する権利です。

例えば、芸能人の名前やグループ名を使って商品を販売したり、イベントを開催したりする場合、その名称をどのように保護するかが問題になることがあります。

もっとも、名前を使用しているからといって、あらゆる商品・サービスについて当然に商標権が認められるわけではありません。
どのような名称を、どの商品・サービスについて使用するのかを検討し、事業計画に応じて商標登録を進めることが重要です。

また、芸名やグループ名については、本人、芸能事務所、レコード会社、制作会社などの間で、契約上の権利関係を整理する必要が生じることもあります。

権利を取得することだけでなく、誰が権利を保有し、誰が利用できるのかを明確にしておくことも、知財マネジメントの大切な仕事です。

第三者による模倣は芸能ビジネスにとって深刻な問題

時間と労力をかけて育ててきたブランドが第三者に模倣されれば、芸能事務所や本人にとって大きな問題となります。

例えば、人気が高まった芸名やグループ名に便乗した商品が販売されたり、公式商品と誤認されかねないグッズが流通したりするケースです。

SNSで注目を集めた名称が、本人や事務所とは無関係の第三者によって商標出願される可能性も考えられます。

もちろん、第三者が先に商標登録したからといって、従来からの使用者があらゆる場合に直ちに活動できなくなるわけではありません。先行する使用状況や商標の内容、指定商品・指定役務などによって、法的な判断は異なります。

しかし、問題が起きてから対応するよりも、事業の初期段階からブランドの保護を検討しておく方が、選択肢を確保しやすいのは確かです。

新しいグループを立ち上げるとき、新しい芸名で活動を開始するとき、オリジナルグッズの販売を始めるとき。

こうしたタイミングで、商標調査や商標登録の必要性を検討しておくことをおすすめします。

知財対策は、人気が出てから考えればよいというものではありません。

ブランドを育てることと、ブランドを守ることは、最初からセットで考えるべきなのです。

ライセンス契約と契約書のチェックも重要

芸能ビジネスでは、知的財産権を取得するだけでは十分ではありません。

実際に権利を活用し、収益につなげるためには、ライセンス契約や各種契約の設計が重要になります。

例えば、芸能人の名前や肖像を利用した商品を販売する場合、楽曲や映像を広告に使用する場合、第三者にキャラクターやブランドの使用を許諾する場合などです。

こうした場面では、誰が、何を、どの範囲で利用できるのかを明確にしておく必要があります。

利用期間、対象地域、対象商品、対価、再許諾の可否、契約終了後の取り扱いなど、確認すべき事項は少なくありません。

契約内容が曖昧なまま事業を進めてしまうと、後になって当事者間の認識が食い違い、紛争に発展するおそれがあります。

私は、知的財産権の取得だけでなく、権利侵害に関する相談やライセンス契約、その他の契約書のチェックにも対応しています。

権利を取得する段階から、実際に活用し、問題が生じた場合の対応まで見据えることが大切です。

芸能ビジネスにも特許権が活躍する場面がある

芸能界というと、著作権や商標権を思い浮かべる方が多いかもしれません。

しかし、技術の進歩によって、特許権が関係する場面も広がっています。

例えば、ライブの演出を支える技術、観客参加型のサービス、デジタル技術を利用した新しい仕組みなどです。

ビジネスモデルに関する発明や、AIを利用したサービスについても、技術的な特徴や具体的な構成によっては、特許取得の可能性を検討できる場合があります。

もちろん、AIを利用しているというだけで、特許が取得できるわけではありません。発明の内容を具体的に把握し、特許法上の要件を満たすかどうかを検討する必要があります。

最近、弊所でもAIを活用したサービスに関する特許についての相談が増えています。

私が興味深いと感じているのは、既存のAI技術をそのまま利用するだけでなく、そこに芸能人ならではの価値をどのように反映させるかという点です。

例えば、芸能人の専門性や個性を生かしたサービスを構築するとき、従来にはなかった技術的な仕組みを考案できるかもしれません。

もちろん、そのアイデアが特許になるかどうかは個別の検討が必要です。

しかし、芸能ビジネスと技術を組み合わせることで、新しい事業やイノベーションが生まれる可能性は十分にあります。

SNS時代はインフルエンサーにも知財マネジメントが必要

SNSの発達によって、芸能事務所に所属していなくても、多くの人に情報を届け、自分自身のブランドを育てられる時代になりました。

インフルエンサーや個人クリエイターも、その活動を事業として展開するのであれば、知的財産権について考えておく必要があります。

例えば、次のような場面です。

  • 活動名やチャンネル名を使って商品を販売する
  • オリジナルブランドのアパレルやグッズを展開する
  • 自分の写真、動画、イラストなどを有料で提供する
  • 企業とのタイアップや広告出演を行う
  • 自分のコンテンツを第三者に利用許諾する

活動が広がるほど、名前やコンテンツが第三者に利用される機会も増えていきます。

せっかくSNSで話題になっても、ブランドの権利関係を十分に検討していなければ、後から対応に苦慮することもあります。

一方で、すべての名称を無条件に商標登録すればよいというわけでもありません。

事業の方向性や使用する商品・サービス、将来の展開などを踏まえ、優先順位を付けて対策を進めることが重要です。

インフルエンサーにとっても、知財マネジメントは活動を継続し、事業を成長させるための重要な経営課題になっているのです。

弁理士ともちゃんの知財相談は、顧問先との継続的な関係が基本

弊所では、日々、さまざまな知的財産権の問題について、お客様と一緒に考えています。

知財の問題は、単に法律や制度を知っていれば解決できるとは限りません。

お客様がどのような事業を展開し、何を守り、どのように利益につなげたいのか。
その背景を理解したうえで、具体的な対応を検討することが重要です。

私は、顧問先様との継続的な関係を大切にしています。

その特徴の一つが、顧問先様限定のLINEによる知財相談です。

弊所では、年中無休で、深夜から未明にかけてのLINE相談にも対応しています。

午後11時から翌朝5時ごろまでの時間帯でも、
顧問先様からの知財侵害や知財戦略に関する相談について、リアルタイムで回答することがあります。

このような対応は、すべてのお客様に無制限に提供しているものではありません。

顧問契約を締結しているお客様に限定したサービスです。

難しい知財問題について、必要なときに相談できる関係を築いておくこと。

それも、知財を事業に生かすうえで大切なことだと考えています。

もっとも、顧問先様への対応だけでも、もういっぱいいっぱい(笑)。

一人で事務所を運営しているからこそ、限られた時間のなかで、一件一件の相談に真剣に向き合っています。

知的財産権を事業の成長につなげる!

芸能界は、著作権や商標権をはじめとする知的財産権が大きな価値を持つ業界です。

そして、知財の重要性は、芸能事務所だけに限りません。

インフルエンサー、個人クリエイター、コンテンツ事業者、AIを活用する企業など、自らのブランドやコンテンツ、技術を事業に生かす人や企業にとっても、知財マネジメントは欠かせないテーマです。

大切なのは、問題が起きてから権利を守ることだけではありません。

事業を始める段階から、何を保護し、誰が権利を持ち、どのように活用していくのかを考えることです。

知的財産権は、取得するだけで終わるものではありません。

適切に知財を管理し、活用し、事業の成長につなげてこそ、その価値が生きてきます。

弁理士ともちゃんは、知的財産権の取得から活用、契約、権利侵害への対応まで、実務の現場でさまざまな問題に向き合っています。

知財を単なる法律上の権利としてではなく、事業を支える経営資源として考える。

それが、私の知財実務に対する基本的な考え方です。

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