2002年創業★新宿2丁目の知財駆け込み寺!弁理士ともちゃんが、発明発掘・調査~国内外の知財権利化、異議・審判・鑑定・警告・訴訟、知財経営まで一貫対応。

境界事例と知財紛争に強い!知財経営支援型弁理士

登録困難・審決取消・侵害訴訟の高難度知財専門
新宿御苑前知的財産相談室


弁理士ともちゃん公式サイト
知財相談11,000件超/侵害相談6,000件超

東京綜合知的財産事務所
特定侵害訴訟代理業務
 

付記弁理士 西村 知浩 

新宿2丁目「当たり」の弁理士
事業力に効く知財経営なら
LGBTQ★弁理士ともちゃん

03-3354-2041

有料相談のお問合せフォーム

特許出願における発明提案書の重要性

発明者と弁理士との認識のズレを防ぐために

特許出願のご依頼をいただいた際、私が大切にしている実務の一つに、特許明細書の作成に先立って発明提案書を作成することがあります。

先日も、以前から贔屓にしてくださっている個人のお客様から、複数件の特許出願をご依頼いただきました。

このお客様は、技術的な知識や経験が豊富な方です。

一方、知財部を設置しているわけではありませんので、発明の内容を整理し、特許出願に向けた技術的な検討を行う役割は、弁理士である私が担います。

そこで、発明者との協議を経て、まず発明提案書を作成することにしています。

1.発明提案書とは何か

発明提案書とは、発明の内容を整理し、特許出願に向けて発明者と弁理士との間で認識を共有するための資料です。

私の場合、通常は4~5ページ程度にまとめます。

具体的には、次のような項目を整理します。

  • 従来技術

  • 従来技術が抱える課題

  • 発明の構成

  • 特許請求の範囲のたたき台

  • 発明の効果

  • 実施形態の方向性

単に発明者から聞いた内容を書き留めるだけではありません。

発明の技術的な特徴を抽出し、従来技術との違いを整理したうえで、どのような構成であれば特許権として保護できる可能性があるのかを検討します。

特に、特許請求の範囲のたたき台を作成することは重要です。

発明のどの部分を権利化の中心に据えるのか、どのような構成要件が必要になるのかを、出願前の段階から具体的に検討できるからです。

2.発明提案書を発明者に確認してもらう

発明提案書を作成した後は、必ず、発明者に内容をチェックしていただきます。

また、発明提案書に基づいて特許出願のボリュームを特定して、出願~権利化までの概算見積書も作成します。

概算見積書も、発明提案書とともにお客様に送ります。

必要に応じて、技術的な誤りを訂正していただいたり、説明が不足している部分に情報を追加していただいたりします。

この確認作業を経て、発明者と弁理士との間で発明の内容について共通認識を形成します。

また、発明提案書の訂正内容に応じて、概算見積書も必要に応じて修正します。

お客様にOKをもらって、ようやく、特許明細書の作成に着手です。

なぜ、このような一工程を設けているのでしょうか。

それは、特許明細書に記載する内容と、発明者が実際に意図している発明との間および費用感にズレが生じることを防ぐためです。

弁理士は、発明者から技術的な説明を受け、それを理解して特許明細書に落とし込んでいきます。

しかし、発明者の説明を聞いただけで、発明の本質を完全に理解できたとは限りません。

弁理士が理解したつもりになっていても、実際には重要な技術的特徴を見落としている可能性があります。

発明提案書を発明者に確認していただくことで、このような認識のズレを早い段階で発見できます。

3.高度な技術ほど、弁理士による誤解に注意する

私が特に注意しているのは、依頼人の技術レベルが高度な場合です。

技術的な専門性が高ければ高いほど、発明者が当然の前提として説明を省略してしまう部分もあります。

また、弁理士側が自分の技術的な知識や経験をもとに、説明されていない部分を推測してしまうこともあります。

しかし、その推測が正しいとは限りません。

特に、機械、電気、電子、化学、医療機器、半導体など、専門性の高い技術分野では、わずかな構成の違いや技術的な条件の違いが、発明の本質に関わることがあります。

発明者にとっては当たり前の技術的事項であっても、弁理士にとっては必ずしも当たり前ではありません。

逆に、弁理士が重要だと考えた構成が、発明者にとっては本質的な部分ではないこともあります。

このような認識の違いを放置したまま特許明細書を作成すると、発明者が本当に保護したかった技術的特徴が十分に反映されないおそれがあります。

だからこそ、私は発明提案書という形で、いったん発明の内容を文章化することを重視しています。

4.知財部がない企業や個人発明家にこそ必要な工程

大企業であれば、社内に知財部があり、発明者と知財担当者との間で発明内容を整理する仕組みが整備されていることがあります。

発明届出書や発明提案書などの社内書式を利用し、発明の内容を整理したうえで弁理士に特許出願を依頼するケースもあります。

一方、知財部を持たない中小企業や個人発明家の場合、発明の内容を整理するところから弁理士が関与することになります。

このような場合、弁理士が発明者から技術的な説明を受け、発明提案書を作成し、発明者に確認していただく工程は非常に重要です。

発明者自身が発明の内容を十分に説明できていると思っていても、特許出願に必要な情報がすべて整理されているとは限りません。

弁理士が質問を重ね、発明の特徴や従来技術との違いを明確にしていくことで、初めて見えてくる技術的なポイントもあります。

発明提案書は、そのような協議の結果を整理するための資料でもあります。

5.特許明細書の品質は、出願前の準備で変わる

特許明細書は、単に発明者の説明を文章に置き換えれば完成するものではありません。

発明の技術的な特徴を把握し、従来技術との相違点を整理し、特許請求の範囲を検討し、それを裏付ける実施形態を具体化していく必要があります。

また、特許請求の範囲の記載と発明の詳細な説明との整合性にも注意しなければなりません。

そのためには、特許明細書の作成に着手する前の準備が大切です。

私は、発明者との協議を通じて発明提案書を作成し、その内容を発明者に確認していただくことを、特許出願業務の重要な工程として位置付けています。

もちろん、発明提案書を作成すれば、すべての認識違いを防げるわけではありません。

特許明細書の作成中にも、必要に応じて発明者に質問し、技術的な事項を確認します。

それでも、最初に発明の全体像と権利化の方向性を共有しておくことには、大きな意味があります。

まとめ

特許出願において、弁理士に求められるのは、発明者の説明を聞いて特許明細書を作成することだけではありません。

発明者の頭の中にある技術思想を正確に理解し、その本質を捉え、特許権として保護できる形に構成することです。

そのためには、発明者との意思疎通が欠かせません。

特に、知財部を持たない企業や個人発明家から特許出願を依頼された場合、弁理士自身が発明提案書を作成し、発明者に確認していただく工程は、非常に有効だと考えています。

良い特許明細書は、発明者と弁理士との正確な意思疎通から生まれます。

私は、こうした出願前の準備を大切にしながら、一件一件の発明と向き合っています。

お気軽にご来所ください

高難度知財案件のご依頼なら…

  • 知財相談
  • 特許出願
  • 商標出願
  • 意匠出願
  • 拒絶対応
  • 異議審判
  • 侵害警告
  • 侵害鑑定
  • 侵害訴訟
  • 知財調査

全国のお客様に対応しています。

新宿御苑前知的財産相談室
お電話受付時間:月〜金 9:00~18:00
東京綜合知的財産事務所までお問合せください。