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特許異議申立ての中途受任~訂正案を審判合議体と協議する実務

特許異議申立て事件で、取消理由通知を受領したタイミングから中途受任した特許案件があります。

中途受任の場合、それまでの審査・審判の経緯を確認し、特許明細書、特許請求の範囲、引用文献などを一から読み込む必要があります。

今回の案件では、依頼人と訂正請求の範囲について議論しました。

依頼人が何を残したいのか。

どこまで権利範囲を維持したいのか。

そして、取消理由を解消するためには、どのような訂正が可能なのか。

このバランスを考えながら、特許明細書の中から訂正の根拠となる記載を探し、それを特許請求の範囲に取り込んでいきます。

このプロセスが非常に重要であり、同時に大変な作業でもあります。

訂正案を複数用意する

訂正案が一つで決まるとは限りません。

今回も複数の訂正案を用意し、それぞれについて、どのように訂正すれば取消理由を解消できるのかを検討しました。

さらに、その訂正の範囲で取消理由が解消しているかどうかについて、事前に審判合議体と協議しました。

訂正案を起案して担当審判官に送り、合議体で検討してもらう。

その後、検討結果を踏まえて、さらに訂正案を修正・検討する。

このようなやり取りを重ねながら、最終的な訂正案を固めていきます。

特許異議申立てや特許無効審判では、単に明細書を読んで請求項を書き換えればよいというものではありません。

依頼人の希望と、特許法上許される訂正の範囲、そして取消理由を解消できる可能性。

この三つを見ながら、訂正案を組み立てていく必要があります。

審判合議体との協議

審判合議体との協議は、代理人弁理士にとって重要な実務の一つです。

もちろん、協議をしたからといって、その後の判断が決まるわけではありません。

しかし、こちらが考えている訂正案について、取消理由との関係や手続上の問題点を事前に確認する機会になります。

今回も、複数の訂正案を準備して協議に臨みました。

そして、ようやく訂正案を確定することができました。

なかなかの頭脳戦です。

あとは訂正請求書と意見書を仕上げる

訂正案が固まれば、次は訂正請求書、訂正後の特許請求の範囲、必要な明細書・図面など、そして意見書の起案に進みます。

ここでも、「一群の請求項」という訂正請求特有の概念が出てきます。

通常の特許出願における補正とは異なるルールがあるため、手続を正確に理解したうえで書類を作成する必要があります。

特許庁から示された資料には一通り目を通し、疑問点については特許庁に確認しながら、一つずつ問題を解消していきます。

最後は、正式な方式に基づいて書類を整え、訂正要件を満たしているかを確認しながら、一気に起案していきます。

ここまで来れば、あとは畑仕事です。

パワフルに書類を仕上げていくのみ。

中途受任した案件であっても、依頼人の希望をできる限りくみ取りながら、特許明細書の中から使える材料を探し出し、法的に許される範囲で権利を組み直していく。

特許異議申立てにおける訂正請求は、単なる書類作成ではありません。

技術、特許請求の範囲、特許法、審判実務、そして依頼人の事業上の希望。

これらを一つにまとめて、最終的な訂正案を作り上げていく仕事です。

今回も、代理人としての責任を果たすべく、最後まで丁寧に起案していきます。

私が取消理由通知後に中途受任した特許異議申立事件。
特許庁審判合議体から2度の取決理由通知が出されて、絶体絶命のピンチを訂正の請求ではね返した体験談。

進歩性(特許法29条第2項)について特許庁審査官と議論してきた。

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