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知財の鉄人コラム-第3巻

【第22回】拒絶査定の特許出願が拒絶査定不服審判で特許査定になる確率は?

拒絶査定不服審判は期待できるぞ!

特許庁の審査官と議論した結果、残念ながら、拒絶査定になった。実務をしていると、このようなケースはよくあります。

拒絶査定は残念だったけれど、特許請求の範囲を巡って審査官に妥協しないという点は正しい行動だといえます。

特許査定にすることは簡単なんですよ。
特許請求の範囲を狭くすれば、審査官は喜んで特許査定にしてくれます。

特許庁の審査官は、出願人の事業の成否なんて気にしていません。審査官が唯一気にしていることは、権利範囲が広い特許を与えないことですから。

本願と引用発明が乖離しているのに、特許請求の範囲の限定を迫る審査官が大多数です。
進歩性のよくわからない決まり文句を拒絶査定に印字して進歩性違反で拒絶してきます。


特許庁の審査官の仕事は、市場に影響を与えそうな権利範囲の広いキラー特許を与えないこと。
なので、審査段階の特許査定になった狭い特許で喜んでいては、事業者として失格なのです。

本当の強い特許は、拒絶査定不服審判で勝ちとった特許です。
ポイントは、あくまでも審判段階ということ。審査段階での特許査定ではありません。

拒絶査定不服審判では、3名の審判官合議体が審理します。単独の審査とは異なり、合議体です。
とはいえ、合議体のなかの一人の審判官(審判長とは限らない)が主導しているのですが・・・

拒絶査定不服審判の機会があれば、審判官面接を申し込み、3名の審判官と議論すれば、誰が主導者なのかわかります。

審判では、実験結果を揃えて提出することができます。出願後に提出する実験データに法的拘束力はありませんが、技術的な疑問を解消する根拠にはなります。

気になる拒絶査定不服審判での特許査定(特許審決)の確率ですが、実務家の肌感として、かなりの確率で特許査定(特許審決)になっていると思います。平成10年代は、審判に行っても覆る確率は少なかったのですが、2015年くらいから審判での逆転特許審決が多くなってきました。

反対に、審査段階では、引用発明に関係なく、あまりに広い範囲の特許は特許査定にしないような方針を感じます。
本気なら拒絶査定不服審判で頑張ってください」という特許庁からのメッセージとして受けとっています。

【第21回】意見書は「です・ます調」か「だ・である調」のどちらが良いの?

出願経験の浅いの方が、特許庁から拒絶理由通知をもらって、いざ意見書で反論するときに、必ず迷うことがあります。

それは、意見書は、「です・ます調」で記載するのか、「だ・である調」で記載するのかという形式面。

どちらで記載するかによって、感情をもつ読み手に異なる印象を与えてしまうことがあります。

一番ダメなのは、ひとつの意見書中のある文では「です・ます調」、別の文では「だ・である調」で、意見書全体としてバラバラになっているもの。両者の形式を混在させてはいけません。

「です・ます調」で記載するなら、意見書のはじめから終わりまで、「です・ます調」で統一します。
「だ・である調」も然りです。


このとき、意見書の作成に慣れていないあなたは、このように思うはずです。

「だ・である調」はなんだか、上から目線で偉そうな印象を審査官に与えてしまい、審査官の機嫌が悪くなったりしないだろうか?

巷の弁理士に聞けば、「だ・である調」で記載しても、審査官は感情に左右されないと回答すると思います。

しかし、私は、この見解とは反対の意見を持っていて、審査官も人間ですから、感情的になり得ることがあると思っています。

この問いに対する私の結論は、特許庁の書面は「です・ます調」で統一し、裁判所の書面は「だ・である調」で統一すること。

弁理士が意見書を作成するにせよ、出願経験の少ない出願人が意見書を作成するにせよ、意見書は「です・ます調」で記載するべきなのです。


なぜなのか?

特許庁の審査官は、敵対する相手ではなく、ともに特許査定にゴールする権利創設のパートナーだから。


スポーツでも同じチームのメンバーに対して、思いやりをもって丁寧に会話すると思います。

特許審査もスポーツと同じであり、審査官はチームメート的な存在なのです。

これは、特許庁の審査官だけでなく、審判官も同じです。
拒絶査定不服審判に係属して、審判官宛てに提出する書面についても、「です・ます調」で統一します。

この「です・ます調」が、特許庁に提出する書面の礼儀作法であるといっても過言ではありません。

これに対し、裁判所に提出する訴状、答弁書および弁論準備書面(以下、「裁判所書面」といいます)はどうか?


裁判所に係属する場合とは、審決取消訴訟を提起する場合、侵害訴訟を提起する場合等が該当します。
これらの裁判所書面については、「だ・である調」で統一して記載します。


それはなぜか?

裁判所書面を「です・ます調」で記載すると、敵対する相手方や裁判所(裁判官)から自信のない主張と思われてしまうからです。

自信のない主張と思われると、相手方に対しては「力」を与え、裁判所に対しては「説得力(根拠)のなさ」を見抜かれて、自身に対する評価がマイナスになるからです。

裁判所に提出する書面については、「だ・である調」で自信をもって論述するべきです。

以上のように、行政機関に提出する「です・ます調」書面と、裁判所に提出する「だ・である調」書面では、正反対の結論に至りました。

あなたも、「です・ます調」と「だ・である調」で迷っているのなら、特許庁に対して提出する書面は「です・ます調」、裁判所に対して提出する書面は「だ・である調」で統一して記載してみてください。

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