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意匠登録出願するときのコツとは?

意匠登録出願から意匠権発生までの流れ

意匠登録出願から意匠権発生までの大まかな流れをご説明いたします。

意匠登録出願手続

願書に、六面図を添付して特許庁に出願します。

各書面の書式は特許庁のサイトからダウンロードすることができますよ。
特許庁からダウンロードしたワード文書にどんどん書き込んでいこう!

 知っておきたい情報

意匠の対象は、法改正により、以下の範囲まで、新たに追加されています。

  • 物品に記録・表示されていない画像
  • 建築物の外観・内装のデザイン

 画像として、例えば、クラウド上に保存されネットワークを通じて提供される画像や道路に投影された画像等。
 建築物として、例えば、事務所その他の施設の内部の設備及び装飾にかかる物品等。

意匠の六面図の作成は、とても難しい!
そんなとき、六面図に代えて、写真、ひな形や見本を提出することも可能です。

  • 「写真」とは、読んで字の如く、意匠対象品の写真です。六面図のように6つのアングルから写真をとります。スマホで撮影しても可能
    ただし、背景の設定や影の調整が必要なため、テクニックが必要!
  • 「ひな形」とは、簡単に言うと、模型のようなもの
  • 「見本」とは、実物そのもの
    ただし、縦26センチ、横19センチ、厚さ7ミリ以下の比較的小さなものに限られる!

迷った場合…
私のおススメは「見本」を提出すること!
ただし、大きいものは「写真」を提出しょう!!

実務のコツ
  • 意匠登録出願は先に出願した者が有利になるから、願書と六面図は迅速かつ丁寧に作成する
  • 印紙代は特許印紙になるため、収入印紙と間違えない
  • 出願書類は紙媒体で特許庁に郵送してもよく、また持参してもよい(特許庁に持参すると、記載内容について職員が事前にチェックしてくれる)
  • 紙媒体で出願する場合には、後日、特許庁から電子化手数料が請求される
  • 自社で出願する場合、出願人が個人なら認印、法人なら代表者印を願書に押印する(願書に電話番号も明記しておくと、方式不備の場合、特許庁から電話連絡が入るため時間短縮が図れる)
  • いったん出願すると、あとで六面図の内容を変更することができなくなるので、出願時の六図面を正確に作図することが重要

意匠登録出願する前に、同一のデザインが既に特許庁に出願されているか否かを確認するため、特許庁のJ-PlatPatというデータベースで先行意匠調査をすることが有効です。

拒絶理由通知及び補正書・意見書の提出

意匠登録出願では、割合的に少ないですが、特許庁から拒絶理由通知が発送されることがあります。出願日から10か月程度で登録査定か拒絶理由のいずれかが通知されます。最近では半年くらいで通知される案件も多いです。
拒絶理由通知が発送されてくると、拒絶理由通知の発送日から40日以内に手続補正書や意見書を提出します。

手続補正書や意見書の様式は特許庁のサイトからダウンロードできますよ。

 知っておきたい情報

補正は、以下の点に注意が必要です。

  • 図面、写真、ひな形、見本の変更や差し替えは一切不可能
  • ​願書の補正は、同一性を維持する範囲なら可能。関連意匠として出願していたものを独立の意匠に変更すること、又はその逆となる補正は可能
     
実務のコツ
  • 図面、写真、ひな形、見本の補正は原則できないと考えてよい
  • 願書を補正する必要がある場合、事前に審査官に確認することが有効

意匠登録出願では、拒絶理由が通知されずに、一発で登録査定になる案件が多いよ。一発登録査定を目指して、出願前に先行意匠調査を行いましょう!

登録査定及び意匠権の発生

拒絶理由が発見されなければ、晴れて登録査定です。
登録査定後は、設定登録料(3年分の登録料)を納付することで、意匠権が法的に発生します(特許庁の原簿に意匠権が登録されます)。

これまでの努力が報われる瞬間!
しかし、これでようやくスタートライン。
あとは意匠をビジネスを活かして本業で稼ぎまくりましょう♪

 知っておきたい情報

意匠法には関連意匠制度というものが特徴的。
本来、意匠権は物品等のデザインを保護する権利であるから、権利範囲が狭くなる傾向がある。これを補完するために、ひとつのデザイン・コンセプトから複数のバリエーションの意匠が生じた場合、これらを関連意匠として出願することで登録を受けることができる制度
だからといって、関連意匠の権利が無制限に認められるわけではなく、あくまでも類似する意匠に限られるのが難しいところなのだ。

実務のコツ
  • 登録査定の通知日から30日以内に特許庁に設定登録料を納付しなければならないため、登録査定の通知日から30日という期限を管理する
  • 仮に登録査定の通知日から30日を経過しても、特許庁の運用により所定の期間だけ納付を待ってくれる(ただし、甘い期待は捨てること)

関連意匠制度を利用して類似意匠を出願できるタイムリミットは、基礎となる先の意匠の出願日から10年に限られます。この間、意匠権の権利範囲を広げて法的保護を充実させるために、複数のバリエーションの意匠を創作して、関連意匠として出願することを検討しましょう!
これも重要な意匠戦略のひとつなのだ!!

意匠権の管理

意匠権の存続期間は、意匠登録出願の出願日から25年です。
第4年以後の登録料納付期限について自社で管理しなければなりません。
原則として、毎年、意匠権を維持するか否かを事業との関係で判断し、意匠権を維持すると判断した場合、該当年度の登録料を納付していきます。

意匠権の管理はとても重要な仕事です。
ただし、登録料も毎年発生していくため、事業戦略との関係で意匠の必要性を再確認していくことが必要です。

実務のコツ
  • 登録料納付期限の管理が困難な場合、特許庁に対して自動納付制度を利用することができます
  • 自動納付制度を利用すると、特許庁に設定した自社の予納台帳や指定銀行口座などから、登録料が自動的に引き落としされていきます
  • 年金納付期限の管理は不要になりますが、予納台帳や指定銀行口座に引き落し額相当の残高が必要になります

登録料を納付しない場合には、その年度の期限日で権利が消滅します。
意匠権を持つ効果は、意匠権を手放したときに顕著にあらわれます。
意匠権の存続・消滅の判断は、くれぐれもご慎重に!

お困りの方はお気軽にご連絡ください。
お客さま一人ひとりに最もふさわしい解決策を一緒に考えさせていただきます。

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意匠登録出願するためには…

正式な意匠登録出願をするためには、原則として、願書六面図が必要です。

願書

願書には、出願人の住所や名称などの他に、「意匠に係る物品」を記載します。

この意匠に係る物品は、意匠を特定する際に必要な要素ですので、正確に表現する必要があります。

また、意匠に係る物品は、登録要件や侵害の成否に関係する意匠の類似という概念を形成する要素にもなりますので、極めて重要な意味を有します。


また、必要に応じて、「意匠の説明」の欄や「意匠に係る物品の説明」の欄を追加して、説明します(任意です)。

このように、願書の記載は、意匠を物品面から特定する法的書類になります。

記載の仕方は、特許庁のホームページからサンプルを入手し、コツをまねてくださいね。

願書の記載は重要ですが、あまり難しくありません。

一度、ご自身でチャレンジしてください。

六面図

六面図は、意匠の形態を表す図面であり、正面図、背面図、平面図、底面図、右側面図、左側面図からなります。

意匠が施された物品の各面について、同一縮尺にて表現しなければなりません(これかなのり重要ですよ)。


なお、同じ図面になる場合、例えば、右側面図と左側面図とが同じになれば、一方を省略することがてきるんです。

几帳面なあなたは、違和感を持つかもしれませんね。。。


あと、通常の実務では、斜視図使用状態を示す図面を、参考図として添付します。

参考図は、権利範囲を特定する資料ではないので、あまり神経質にならないでくださいね。


六面図が原則になりますが、特許庁は、六面図に代えて、写真、ひな型、見本(大きさに制限あり)の提出も認めています。

ひな型は、いわゆる模型です。

六面図や見本は、意匠を形態面から特定する法的書類になり、極めて重要な書類になります。

知財の鉄人・西村の一口メモ

意匠では、六面図を提出するよりも、見本を提出した方が良いと思います。

あまり大きな見本は提出することができませんが、特許庁の人に『お願いします』と丁寧に懇願すれば、受理してくれる場合もありますよ。

相手も人間ですので、うまくやってくださいね。

見本を提出することにより、図面を描く手間も省けますし、意匠が明確になります。

ポイント

願書の記載と六面図の記載とに基づいて、意匠の物品面と形態面とが特定されています。

そして、それらによって、意匠の中心が特定され、また、意匠の類似する範囲が確定されます。

意匠の出願形態については、たくさん用意されています。

主な出願形態

部分意匠制度

物品の一部のデザインを部分意匠として認める制度です。

物品の一部に特徴のあるデザインを有効に保護するときの手段として活躍します。

他人が、特徴のある物品の一部の意匠を模倣し、かつ全体として非類似にした意匠を出願したときに、登録を排除したり実施を制限することができます。

関連意匠制度

一の意匠(本意匠)と類似する意匠を関連意匠として登録が認められる制度です。

創作されたデザインのバリエーションを有効に保護するということが本来の趣旨ですが、類似の幅を明確化して、他社の類似品の侵害判定に役立てるという副次的効果もあります。

複数の関連意匠を登録することにより、デザインの包囲網を形成して、他社のデザイン参入を阻止することができる優れた制度です。

知財の鉄人・西村の一口メモ

実際の裁判では、意匠権の範囲が狭く認定される傾向があります。

これだと、意匠権者が損ですよね。

その場合の対抗措置として、中心となる意匠(本意匠)をひとつ決め、あとは本意匠に類似する関連意匠として登録していくことをおススメします。

本意匠と関連意匠とは、類似関係が成立していますので、本意匠と関連意匠の間に位置するような他人のデザインを全て排除することができます(デザインの囲い込みですね)。

秘密意匠制度

登録後、所定の期間だけ、意匠の内容を秘密にすることができる制度です。

登録されると、意匠公報に掲載されますが、意匠の内容を秘密にすることにより、競合他社にあなたのデザインの傾向を知られずに済みます。

意匠の利用価値

意匠は、出願すると、自動的に審査に継続し、約6ヶ月前後で、審査結果が通知されます。

また、意匠の登録率は、8割以上に至ります(2020年基準)。

すなわち、意匠は、早く審査が終了し、かつ登録され易いのです。


そして、意匠権は、特許権と同様に、独占排他権という強力な権利です。

さらに、弁理士手数料等も、特許出願に比べ、意匠登録出願は低コスト(特許の約1/3程度)になります。

このため、特許権を確保するよりも意匠権を狙った出願戦略を、検討することも有効です。

コストを抑え、独占排他権を確保できるのが意匠登録出願なのです。


現在の状況をみていますと、意匠出願は、人気がありません。

これは、意匠制度の使い勝手が悪いというわけではなく、意匠権の使い方をよく知らないだけといえそうです。

うまく意匠権を利用すれば、特許権よりも活用し易い権利になり、あなたの事業に有利なはずです。

私は、お客様に意匠制度の利用を強くすすめています。

意匠について、知財の鉄人・西村に聞きたいことがございましたら、いつでもご連絡くださいませ。

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