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ともちゃんの発明発掘手法~技術の中に眠る「発明の種」を見つけ出す!

特許出願は、特許明細書を書くところから始まるわけではありません。

その前に、もっと重要な仕事があります。

それが、発明発掘です。

企業の研究開発や製造現場には、特許になり得る技術が数多く存在します。

しかし、研究者や技術者自身が、それを「発明」と認識しているとは限りません。

「これは単なる設計変更だから」

「以前からやっていることだから」

「この程度の工夫では特許にならないだろう」

そう考えて、特許出願されないままになっている技術も少なくありません。

私は、こうした技術の中から、特許になり得る「発明の種」を見つけ出すことを重視しています。

発明発掘は、発明者から話を聞くだけではない

発明発掘というと、発明者や研究者から技術内容を聞き取り、その内容を特許明細書にまとめる作業だと思われるかもしれません。

もちろん、発明者からのヒアリングは重要です。

しかし、それだけでは十分ではありません。

技術者にとっては当たり前の工夫が、第三者から見ると非常に価値のある技術的特徴であることがあります。

逆に、発明者が「ここが発明です」と考えている部分とは別のところに、より強い特許のポイントが存在することもあります。

そのため、私は技術そのものを理解することを大切にしています。

技術資料を読む。

関連する特許文献を調べる。

製品や装置の構造を確認する。

関連する技術分野の情報を調べる。

そして、

「なぜ、この構成にしたのか」

「従来技術と何が違うのか」

「この技術によって、どのような問題を解決しているのか」

を掘り下げていきます。

こうして技術の中に眠っている発明の種を探します。

「発明の種」は、技術者にとって当たり前のところにある

発明発掘で面白いのは、発明者が特別な発明をしたつもりがないところから、特許のポイントが見つかることです。

例えば、装置の一部分の構造。

部材の配置。

制御方法。

複数の工程の組み合わせ。

従来とは異なる条件設定。

あるいは、複数の技術を組み合わせたことによって生まれた新しい効果。

技術者にとっては「普通にこうする」という設計上の工夫でも、従来技術との関係を調べてみると、そこに新規性や進歩性を検討できるポイントが存在することがあります。

だからこそ、発明発掘では、技術者との会話が重要になります。

「何を作ったのか」だけではなく、

「なぜ、そのようにしたのか」

を聞く。

この「なぜ」を何度も掘り下げていくことで、発明の本質が見えてくることがあります。

半導体製造装置は、私が得意とする技術分野の一つ

私は、半導体製造装置を得意技術分野の一つとしています。

半導体製造装置は、機械、電気、制御、材料、化学、ソフトウェアなど、複数の技術分野が組み合わさっていることが少なくありません。

そのため、一つの装置の中に複数の発明が存在することがあります。

例えば、

  • 装置の機械構造
  • 部品の配置
  • ウエハ等の搬送機構
  • 加工条件
  • 温度・圧力などの制御
  • センサーによる検出
  • 制御アルゴリズム
  • 複数工程の組み合わせ
  • 製造効率や歩留まりを改善する構成

などです。

一つの製品について、「特許を1件出願する」という発想だけでは、技術的価値を十分に保護できないことがあります。

どの技術を中心発明とするのか。

どの部分を別の発明として切り出すのか。

どこまで広く権利化するのか。

どの技術について将来の改良発明を確保するのか。

こうした視点から、発明を整理していきます。

発明発掘は、特許戦略の入口だ

私が考える発明発掘は、単独の作業ではありません。

その前には特許戦略があります。

企業がどの技術を事業の柱にするのか。

競合企業はどのような特許を保有しているのか。

自社技術のどこを権利化すれば、事業上の価値が高くなるのか。

そして、どの国で権利を取得する必要があるのか。

こうしたことを考えたうえで、発明を掘り起こします。

つまり、

特許戦略

発明発掘

特許出願

権利化

特許権を事業に活用

という流れです。

特許出願をすること自体が目的ではありません。

事業に役立つ特許権を取得すること。

そのためには、出願書類を作る前の発明発掘の段階から、戦略的に考える必要があります。

国内だけでなく、中国・米国・欧州での権利化も考える

半導体関連技術では、国内市場だけでなく、海外市場や海外企業との取引まで考えて特許戦略を立てる必要があります。

私の業務では、日本だけでなく、中国・米国・欧州での特許出願・権利化も扱っています。

海外出願を考える場合にも、最初の発明発掘の段階から、

「日本で特許になるか」

だけではなく、

「海外でも権利化する価値のある発明なのか」

という視点を持つことが重要です。

発明を見つけてから海外展開を考えるのではなく、最初から事業展開と知財戦略をつなげて考える。

これが、発明発掘を単なる「特許のネタ探し」にしないために重要だと考えています。

弁理士自身が技術を研究する

発明発掘では、依頼人から説明を受けるだけではなく、弁理士自身が技術について調べることもあります。

私自身、半導体製造技術について継続的に研究しています

関連する特許文献を読む。

技術情報を調べる。

企業の製品情報を見る。

業界の動向を確認する。

そして、そこから、

「この技術のどこに発明が生まれそうか」

を考えます。

発明発掘のための「仕込み」です。

技術について知識が増えるほど、発明者との会話の中で、

「それはなぜですか?」

「以前はどうしていたのですか?」

「その構成にした理由は何ですか?」

「別の方法ではできないのですか?」

と、さらに深い質問ができるようになります。

その質問の中から、新しい発明が見つかることがあります。

発明発掘から、強い特許へ

良い特許明細書を書くためには、文章力だけでは足りません。

そもそも、何を発明として捉えるのか。

どこを権利範囲の中心に置くのか。

どの構成を組み合わせるのか。

どの代替構成まで押さえるのか。

どのような先行技術が存在するのか。

そして、将来どのような形で権利を活用するのか。

こうしたことを考えて、初めて強い特許につながっていきます。

だから私は、「特許を書く」よりも前の段階を大切にしています。

発明者の頭の中にある技術。

研究開発の過程で生まれた小さな工夫。

製造現場で長年蓄積されたノウハウ。

その中に眠っている「発明の種」を見つける。

それを特許戦略に結びつけ、必要な範囲で国内外の権利化につなげていく。

これが私の考える発明発掘です。

特許は、明細書を書き始めたところから始まるのではありません。

その前にある「発明を見つける仕事」から、すでに始まっています。

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